検索
  • takizawa62

家族信託の具体的事例(Gさんの場合)


ここからは、実際にあった事例に基づいて、家族信託の具体的な利用方法をご紹介していきます。



ご相談者様と専門家の会話を通してご理解頂ければと思います。




※【Gさん】はご相談者様、【専門家】は行政書士や司法書士、弁護士など専門家の言葉です。



7 共有不動産の問題を家族信託で解消

75歳のGさんは、木造アパートを1棟所有している不動産オーナーです。Gさんには子供 が3人おりますが、将来、相続が発生した際のAさんの遺産としては、所有しているアパート以外に目立ったものはありません。

Gさんは、子供たち全員に平等に自分の遺産を相続させたいと思っていますが、不動産は共有で名義を持ってしまうと、管理運用上問題を抱えることになると新聞で読んだことがあり、その対策に苦慮していました。

そんな時に、テレビで「家族信託」を活用すれば不動産の共有問題を解消できると知り、専門家に相談することにしたのでした。


【Gさん】こんにちは。早速ですが、本題に入ります。私は木造アパート1棟を所有する不動産オーナーです。子供が3人おり、将来は彼らが私の不動産を相続することになります。

しかも、私の遺産としてはこの不動産以外に目立ったものがないため、子供たちに平等に相続をさせようとすると、不動産の名義を共有で持ってもらうしかありません。売却をして現金で分けるという方法もあるかもしれませんが、不動産業者さんに相談したところ、まだ建物が比較的新しく、入居率もよいので、売却よりも継続して保有した方が経済的には有利であるとの説明を受けました。

そこで、何とか不動産を共有にしながらも、管理運用上の問題が発生しない方法は ないものかと模索していたところ、家族信託を使えばそれが可能であると知り、ご相談に伺った次第です。

【専門家】こんにちは。なるほど、お子様を思って今のうちから相続対策を自らされているのですね。素晴らしいです。なかなかできることではないですね。

不動産の共有と家族信託の件ですが、Gさんのご認識の通り、家族信託を活用すれば不動産を共有とすることで発生する問題を回避することが可能です。不動産を共有で持ってしまう場合に発生する問題とは、共有者の多数決や共有者全員の同意がなければ、大規模な修繕や売却ができなくなってしまうところにあります。

そこで、それらの意思決定をする役割を、共有者のうちの誰かひとりに集約することができれば、意思決定ができなくなる、という問題を回避することが可能となります。

家族信託は、財産の管理を特定の家族に託す契約行為ですので、この契約で不動産の管理を託す人をあらかじめ決めてしまえば、相続時に不動産の管理権が各相続人に分散してしまうことはありません。


契約の内容はおおむね次のようになります。

■家族信託契約の内容■

◆委託者Gさん  ◆受託者Gさんの相続人のうちの誰かひとり  

◆受益者Gさんただし、Aさんの死亡後は相続人3人が3分の1ずつ取得する。

【専門家】この信託契約を締結するうえでのポイントは、相続人の代表として不動産を管理する立場となる受託者に、その能力がある方を選ぶこと。

さらに、将来のもめ事を防ぐため、受託者とならない相続人にも信託によって管理人を一人に絞ることを納得してもらうことです。


【Gさん】なるほど。うちは長男が不動産会社に長年勤めていて、不動産に詳しいので、長男が受託にふさわしいです。


【専門家】それは頼もしいですね。ご長男が不動産のプロということであれば、ほかの相続 人の方も納得しやすいと思います。

とはいえ、今回の件の背景や趣旨は相続人の皆様にしっかりとご理解いただく必要がありますので、次回の面談の際にはご相続人の皆様も一緒にお越しいただければと思います。Gさんからの説明に加えて、私からも詳しい説明をさせていただきますので。

【Gさん】それは助かります。相続が原因で兄弟の仲が悪くなってしまうことだけは、絶対に避けたいのです。

私にとっては、子供たち全員が特別にかわいい存在なのです。絶対に相続問題などで不幸になって欲しくないのです。

【専門家】そうですね。相続で紛争が発生するケースは非常に多いので、私も忘れかけてい ましたが、相続で争ってしまうことほど悲しいことはありませんね。

そのような結果にならないよう、しっかりと準備を進めていきましょう。私も全力でサポートさせていただきます。



7回の閲覧0件のコメント

最新記事

すべて表示