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  • takizawa62

家族信託の手続きの流れはどうなるの?

みなさん、こんにちは!「家族信託」に特化した取組を行うディアパートナー行政書士事務所です。

業務提携しているトリニティ・テクノロジー株式会社(トリニティグループ)の文献を参考に、家族信託について投稿していきます。




家族信託の手続きの流れ

家族全員で、家族信託の内容が合意できたら、次はいよいよ具体的な家族信託の手続きを進めます。

委託者と受託者、委託財産の内容、受益者、信託監督人、委託者や受益者が亡くなった後の取り扱いなどについて定めた、「信託契約書」を作成します。契約書の内容は、できるだけ具体的に記載し、曖昧な表現やルールはできるだけ避けるようにします。


また、「信託契約書」の原案を作成したら、できれば家族や関係する親族全員に見てもらい、内容の共有をしておく方が、後々のトラブルを回避できます。

信託契約書のひな形は、インターネット上でも見つけることができますが、信託契約の内容は人それぞれで異なり、ひな形がそのまま使えることはありません。

なので、よほどシンプルな内容の信託契約とするか、または、委託者・受託者・その他家族親族の中に法的な素養がある方がいる場合を除き、信託契約書の作成は専門家に依頼したほうが良いでしょう。


また、契約書を自力で作成した場合は、その契約書について、登記は可能か(信託財産に不動産がある場合)、税務上の問題はないかなどについて、弁護士、司法書士、税理士などの専門家に確認をしておくと安心です。

「信託契約書」の内容が決定したら、公証役場で「公正証書」として作成するのが理想的です。「公正証書」にすることは、家族信託において必須ということではありません。

しかし、締結した家族信託が、委託者、受託者に意思に基づくことを公的に証明することは、後々のトラブルを避ける方法として有効であるため、公正証書として作成するのがおすすめです。


「信託契約書」が完成したら、委託者の財産を受託者の名義に変更することになります。名義変更の方法は、財産によって異なります。

例えば、委託財産が不動産であれば、法務局で名義変更の手続きをしなければなりません。

また、通常の登記情報のほかに、「信託目録」という形で信託の内容も登記されることとなります。


不動産や有価証券の名義変更と同時並行で、財産管理のための銀行口座を開設します。

具体的には、受託者名義で口座を作り、委託者の現金、預貯金をその口座に入金する流れになります。


なお、家族信託には、「信託から30年経過後に受益者となった者が死亡すると、信託契約は終了する」という規定があります。

これを「30年ルール」と言います。信託契約をこれよりも長い期間を想定してつくっていたとしても、この30年ルールが適用される場合には強制的に終了になりますので、この点には十分気を付けておく必要があります。


家族信託の手続きの必要書類

家族信託の手続きで、「信託契約書」を公正証書にする場合に必要となる書類等について記載していきます。


公正証書作成の必要書類

まず、「信託契約書」に署名捺印する際には、実印を押印しなければなりません。

実印とは、委託者、受託者が、それぞれ住んでいる市区町村役場に届け出ている印鑑のことです。

実印の届出をまだしていない場合には、その手続きから始めることとなります。

契約書作成当日には、実印の持参を忘れないようにしましょう。


次に、公証役場で「公正証書」にする際に必要な書類等ですが、委託者、受託者の本人確認書類として、印鑑証明書が必要となります。

なお、印鑑証明書は3か月以内に取得したものでなければいけません。

また、信託に財産に関する資料も必要です。

例えば、信託財産に不動産がある場合は、不動産の「登記事項証明書」を法務局で入手しなければなりません。

さらに、不動産の価格を明確にするために、毎年市区町村役場から送られてくる「固定資産税課税明細書」も準備しなければなりません。


その他、公証役場によって求められる書類が異なる場合がありますので、公正証書の作成を依頼する際は、必ずあらかじめその公証役場が求める必要書類を確認しておくようにしましょう。

なお、公正証書作成時には手数料も発生しますので、あらかじめ見積もりを確認しておき、費用も準備して公証役場に向かいましょう。

以上が、「信託契約書」を公証役場で公正証書にするために必要な書類です。信託財産に不動産が含まれる場合には、この手続きが完了したら、不動産を受託者の名義にする必要があります。

この手続きは、法務局で行いますが、必要な書類は、次のとおりです。


不動産登記の必要書類

まず、委託者の実印、委託者の印鑑証明書(発行から3ヶ月以内)、不動産の登記済証または登記識別情報(いわゆる権利証です。)、委託者と受託者の本人確認資料、受託者の住民票、受託者の印鑑です。受託者の印鑑は認印でも構いません。

なお、不動産の種類によっては、上記以外の書類が必要となります。詳しくは、法務局に直接確認するか、司法書士に相談しましょう。


公正証書によって家族信託を行う場合の手続き

公正証書によって、家族信託を行う場合に必要な書類は先程ご説明しましたが、具体的な手続きの流れについて、お伝えしていきます。


まず、公正証書とは何かということですが、契約書や定款(会社の根本的な規則)等を公証人という法律の専門家がチェックし、「確かに、契約などをした当事者が、その意思に基づいて作成しました。」というお墨付きをもらうことです。

通常、当事者同士で話し合い、「契約書」を作成して署名捺印しても契約自体は成立します。


しかし、その「契約書」の内容を第三者が確認していなければ、当事者の一方が勝手に作ってものあるという可能性を完全には否定しきれません。

もちろん、誰もそのような文句を言わなければ何も問題はないのですが、万が一家族信託の内容について後々トラブルになった際には、契約書を公正証書で作っていなかった場合、「契約書が勝手に作られたものだ」という主張を排除することができないため、公正証書で作成しておく方が安全なのです。


また、公証人は法律のプロなので、明らかに法的に誤った契約内容となっている場合には、その旨を指摘してもらえます。

なので、公正証書で家族信託の契約書を作成しておけば、少なくとも法的に無効な契約書となってしまうことはありません。

但し、公証人はその家族信託が実際にうまく機能するかまでは見てくれませんので、公正証書で作成したからと言って、完全な契約書ができるというわけではなく、あくまでも細かい内容については、当事者にて責任を持って作り込んでおく必要があります。


信託契約締結後に必要となる手続き

委託者と受託者の「信託契約」の締結だけでは、家族信託は完了しません。委託者の財産を受託者に移転して、管理・運用できる状態になって、初めて家族信託が完了することになります。

「信託契約」締結後の流れは、先程簡単に説明しましたが、ここで改めて詳しくご説明いたします。

委託者の現金、預金については、信託専用の銀行口座を作る必要があります。名義は、「委託者○○…、受託者○○…信託口」となりますが、現在、この信託用の口座は特定の金融機関でしか作成ができませんので、事前に口座を作りたい金融機関でその口座の開設が可能か確認をする必要があります。


委託者の不動産(土地、家屋)については、法務局で名義を変更する必要があります。

名義変更後は、「受託者○○…」、「委託者○○…」、「受益者○○…」と登記簿に記載されることになります。名義変更が完了すると、受託者は不動産を売却したり、修理・修繕をしたりすることができます。


その他、次の事項についても、手続きが必要です。

〇建物の火災保険、地震保険等の契約者変更(建物を信託した場合)

〇固定資産税、水道光熱費などの引落口座変更

〇信託不動産に賃借人がいる場合の賃料振込口座変更

〇株主名簿の書き換え(株式を信託した場合)



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