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  • takizawa62

家族信託の手続きは自分でできる?費用や注意点は?

みなさん、こんにちは!「家族信託」に特化した取組を行うディアパートナー行政書士事務所です。

業務提携しているトリニティ・テクノロジー株式会社(トリニティグループ)の文献を参考に、家族信託について投稿していきます。



もし、あなたが家族信託に興味を持っていても、

手続きが複雑なのではないか?

自分で手続きをすることはできるのか?

高額な費用が掛かるのではないか?

など不安な点は多いかもしれません。

この記事では、家族信託の手続きは自分でできるのか、その場合の注意点にはどのようなことがあるのかなどについて2回にわたって解説しますので、ぜひ参考にしてください。


1.家族信託の手続きを自分でする場合の手続きの流れ

家族信託の手続きを自分でする場合、どのような手順で何から始めればよいのでしょうか。

まずは、家族信託の手続きの大まかな流れについて紹介します。


手順①家族信託の内容について話し合う

まずは当事者間や家族間で家族信託の内容についてしっかりと話し合います。

家族信託の当事者は、自分の財産の管理や処分を誰かに託す「委託者」、委託者から財産を託されて信託契約で定めた目的に従い管理等を行う「受託者」、財産の管理・処分等によって発生する利益を受け取る「受益者」です。

家族信託では、ほとんどの場合、委託者と受益者は同一人物としてスタートします。

家族信託について話し合うとき、当事者だけでなく、できる限りそれ以外の家族にも、「なぜ、家族信託をするのか」などについてしっかりと説明し、理解してもらうことが大切です。

それにより、後から家族間トラブルなどが発生する事態を防ぐことができます。

まず話し合う内容としては、信託の目的があります。

認知症に備えるための家族信託、相続発生後の財産を誰に引き継がせるかを決めるための家族信託など、信託の目的はそれぞれの事情によって異なるでしょう。

また、信託する財産は何にするのかを検討することも大切です。

預貯金、不動産、株式などの有価証券といった財産の中から、何を信託して受託者に管理等を託したいのかを慎重に決めましょう。

そして、受託者にどのような権限を与えるのかについても決める必要があります。

たとえば、不動産を信託する場合に、売却する権限まで与えるのか、賃貸したり管理する権限のみ与えるのかなど、信託の目的を達成するためにどの程度の権限を与えればよいのかについて、しっかりと検討しましょう。


手順②合意内容に基づいた家族信託契約書を作成する

当事者や関係者の間で話し合って合意した内容に基づき、信託契約書を作成します。

信託契約書の作成には厳密なルールがあるわけではありませんが、できるかぎり具体的な内容にして、解釈が分かれたり誤解が生じるなどの揉める要素のない内容にすることが大切です。

信託契約書は自分で作成したものに署名捺印するだけでも有効ですが、公証役場で公正証書にしてもらうのが一般的です。

公正証書にすることで、証明力の高い書類となり、トラブルを防ぐことにつながります。

家族信託契約書の具体的な作成方法については、次章で詳しく紹介します。


手順③受託者が財産を管理するための信託口口座を開設する

信託財産に現預金がある場合には、受託者が財産を管理するために、金融機関で専用の信託口口座を開設します。

信託口口座を開設するためには、信託契約書が必要となる場合があります。


手順④信託財産の名義を委託者から受託者へと移す

信託財産が現預金の場合には、委託者の現預金を信託口口座に入金し、以後受託者がこのお金を管理していきます。

信託財産が不動産の場合には、委託者から受託者へ、不動産の登記名義を変更する所有権移転登記と信託の登記をする必要があります。

これにより、当該不動産が信託財産であることが公になることになります。

有価証券や金融商品を信託する場合には、委託者がその商品を保有している証券会社にて信託口口座を開設します。

しかし、信託口口座を開設できる証券会社は限られていますので、有価証券などの信託をしたい場合には、信託契約を締結する前に、証券会社に信託口口座の開設が可能か確認しておく必要があります。


2.家族信託契約書の作成方法

家族信託契約書はどのような内容にすればよいのでしょうか。

家族信託契約書の作成方法について紹介します。

家族信託契約書に記載する内容には決まりがあるわけではありませんが、主に以下のような内容を記載するとよいでしょう。


①信託契約の趣旨

信託契約がどのような趣旨でなされるものかを記載します。

・記載例

「委託者甲は、受託者乙に対し、第〇条記載の信託の目的を達成するため、第〇条記載の財産を信託財産として管理、運用、処分およびその他当該目的達成のために必要な行為をすることを信託し、受託者乙はこれを引き受けた。」


②信託の目的

何のために家族信託を行うのか、家族信託の目的を記載します。

・記載例

「本信託は、受託者による資産の適正な管理、保全、運用、処分を通じて、委託者の判断能力が低下した場合にも、信託された財産を守り、併せて受益者及びその家族に必要な資金を確保及び給付するなどして生活の安定に寄与することを目的とする。」


③当事者(委託者・受託者・受益者)

信託の当事者である委託者、受託者、受益者を明記します。

受託者については、契約当時の受託者が死亡した場合の第2次受託者を誰にするかについても記載するとよいでしょう。


④信託財産

受託者に管理等を託す信託財産を明記します。財産が特定できるように具体的に記載しましょう。

不動産の場合には、登記事項証明書に記載されている通りに記載しましょう。


⑤信託の内容

信託財産をどのように管理、運用するのかなどの信託の内容について記載します。

・記載例

「受託者は、本件信託財産の管理、運用を行い、信託不動産については、受託者が相当と認めるときは、これを第三者に賃貸し、あるいは売却等の換価処分するものとする。そして、受託者は、本件信託不動産から生ずる賃料その他の収益、換価代金並びに信託財産に属する金融資産をもって、信託不動産等にかかる公租公課、保険料、管理費及び修繕費、敷金保証金等の預り金の返還金、管理委託手数料、登記費用、その他の本件信託に関して生ずる一切の必要経費等を支払う。

2 受託者は、受益者の要望に応じ、受託者が相当と認める受益者の生活・看護・療養・納税等に必要な費用を、前記信託不動産の賃料等収益、換価代金並びに信託財産に属する金融資産の中から受益者に随時給付し、また受益者の医療費、施設利用費等を支払う。」


⑤受託者の権限及び義務

受託者にどのような権限を与えるのか、義務を負わせるのかについて記載します。

・記載例

受託者は、本件信託不動産の保存及び管理運用に必要な処置、特に当該不動産の維持・保全・修繕等について、受託者が適当と認める方法、時期及び範囲において行うものとする。

2 受託者は、本件信託不動産に付する損害保険については、速やかに受託者を契約者とする手続き又はそれに準じた手続きをするものとする。

3 本件信託不動産については、それを第三者に賃貸することが相当であると認められる 場合には、その時の賃料相場を勘案した適正な賃料にて第三者に賃貸することができる。

4 受託者は、信託の目的に照らして相当と認めるときは、本件信託不動産を売却することができる。


⑥信託の終了事由や信託の期間

どのような場合に信託が終了するのか、信託の期間をいつまでにするかについて記載します。

・記載例

「本件信託は、次のいずれかの事由が生じたときに終了する。

(1)委託者兼受益者が死亡したとき

(2)受益者及び受託者が合意したとき

(3)信託財産が消滅したとき

(4)信託法で定める終了事由に該当したとき」


以下は次回に続きます。


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