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  • takizawa62

家族信託を利用する時の注意点とは?

みなさん、こんにちは!「家族信託」に特化した取組を行うディアパートナー行政書士事務所です。

業務提携しているトリニティ・テクノロジー株式会社(トリニティグループ)の文献を参考に、家族信託について投稿していきます。



家族信託を利用する時の注意点

ここで、家族信託を利用するうえで押さえておきたいこと、注意すべき点について簡単に紹介したいと思います。

特に相続税については勘違いされやすいところですので、この機会にぜひ確認しておきましょう。

・ 相続税対策にはならない

・ 損益通算で不利な扱いを受ける

・ 遺留分に配慮する必要がある


家族信託は相続税対策にならない

結論からいうと、家族信託をしたからといって相続税が軽くなることはありません。

一般に相続税対策とは、手持ちの財産の評価額を下げることで、相続人が将来負担するであろう税金の額を軽くすることを意味します。

この点、家族信託を利用したからといって相続人に引き継がれる財産の評価額は下がりません。それゆえ家族信託をしても、直接それ自体が相続税対策にはならないのです。

ただし本人が元気であればできたはずであろう相続税対策ができなくなる、この事態を防ぐことができる点では、家族信託は相続税対策において意味を持ちます。


相続税対策といえば、マンションを購入して賃貸したり、もともと所有している土地に賃貸アパートを建てたりと、不動産を動かすことで将来かかる相続税を軽減する方法が代表的です。

しかしもし本人が認知症をわずらってしまい、判断能力がなくなってしまったらどうでしょう?

判断能力が認められなければ、法律上、売買契約や賃貸契約を交わせなくなってしまうので、結果として、不動産を活用した相続税対策を諦めざる得ない状況になります。既に継続中だった相続対策も途中で断念せざるをえないでしょう。

この点のリスクを解消する意味で、家族信託はすぐれた効果を発揮します。


元気なうちに家族信託契約書を作成しておいて、自分にもしもの時があっても、他の家族に財産の管理をまかせるように設計することで、あらたに相続税対策をとる、あるいはそれまでやってきた相続税対策を難なく継続することができるのです。


損益通算で不利な扱いを受ける

前述で、家族信託をつかっても相続税を軽くすることはできない旨をお伝えしました。

しかし軽減どころか、家族信託の利用の仕方によってはかえって税金を高くおさめなければいけない結果を招きます。それが損益通算の話です。


たとえば賃貸アパートを二棟所有していたとして、A棟が黒字、B棟が赤字だったとします。

この場合、通常であれば、A棟のプラス部分とB棟のマイナス部分を合算したものを所得として扱うことができます。マイナス部分を合算すると、黒字がでているA棟のみを事業所得として計算するよりも所得が低くなるのです。

所得が低くなる結果として税金も安くなる、これが損益通算のメリットです。


しかし家族信託を利用した場合、損益通算のメリットを受けるにあたり制限がかかります。信託のルールとして、信託に含めた財産と含めてない財産同士は、お互い損益通算の対象にならないとされているのです。

黒字が出ているA棟は信託財産に含めるけれど、赤字のB棟は信託財産から外す選択をとってしまうと、損益通算のメリットを失うことになりますので注意が必要です。


遺留分に配慮する必要がある

家族信託の信託内容を設計するときは、遺留分を配慮して考える必要があります。

遺留分とは法律によって各相続人に与えられた、最低限の取り分、いわば最低保証のようなものです。

遺留分の理解には専門的な知識がいりますので詳細は割愛しますが、簡単にいうと信託の内容は相続人の間で不公平が起こらないように設計しましょう、ということです。


特定の家族のみを過度にひいきにする内容にしてしまうと、相続財産を全く与えられなかった相続人はいい気分がしないでしょう。本人が死亡したあとに、遺留分の額、つまり最低保証額を払え!となってしまい、揉めごとに発展する可能性があります。

揉め事をつくらず財産をスムーズに相続人に引き継がせることが、家族信託においては大切なのですから。


家族信託の費用は高い?

成年後見制度に比べると家族信託の費用は高いといわれがちです。初期投資の側面からいうと、それはある程度当てはまると思います。

参考までに家族信託にかかる一般的な費用を紹介しておきます。


実費(税金など国におさめるお金)

・ 公証人手数料

・ 不動産登記の登録免許税

公証人の手数料は託す財産の価額によります。1万円から5万円が目安です。

不動産登記登録免許税として固定資産税評価額の0.3%から0.4%(0.3%は土地についてのみ。期間限定で減税扱いとされています。)を税金としておさめる必要があります。なお、登記を司法書士に依頼した場合は、司法書士に支払う報酬も別に発生します。


専門家に支払う報酬

・ コンサルティング報酬

・ 家族信託契約書作成報酬

専門家に支払う報酬として、コンサルティング報酬と書類作成報酬が発生するのが一般的です。


税金と違って国の規定により一律に定められているわけではないので、報酬は専門家によってまちまちです。また同じ専門家であっても、信託の内容によって変動があり複雑な設計であればあるほど報酬は高くなります。

おおむね、信託財産の1%程度、最低金額30万円~40万円程度に設定されていることが多いようです。


家族信託における正しい専門家の選び方

家族信託を扱う専門家はまだまだ少なく、司法書士や弁護士、税理士だからといって全員が適切に処理できるとは言い切れないのが現状です。

それゆえ専門家を選ぶ際にはまず家族信託の実務を一度でも経験したか否かの確認をするべきです。重ねて年間の契約件数も聞いてみると良いでしょう。目安として、最も多く家族信託をこなす専門家で年間100件程度といわれています。

なお、相談と受任では意味合いが大きく異なりますので、あくまでも受任件数を確認するようにしましょう。


家族信託に積極的な事務所は、YouTubeやTwitterなど、SNSでの活動も活発な傾向があります。SNSで積極的に家族信託の情報を発信をしている事務所を探してみるのも有効な手段です。


まとめ

家族信託は柔軟性のある設計ができ、遺言や成年後見制度では実現できないことも可能になります。

しかしながら家族信託も万能ではなく、ケースによってはむしろ遺言や成年後見制度が適している場面もあります。利用の仕方によっては、税金面で不利な扱いを受けるなど、思わぬ落とし穴があるのも事実です。


また家族信託の制度が未だ世間に浸透しきっていない状況もあり、家族の理解を得るのに困

難をともなうケースもあります。説得に時間がかかることもあるでしょう。

とはいえデメリットや注意点を理解したうえで上手く活用すれば、相続対策において最大限の効果を発揮するポテンシャルを秘めている事実に間違いはありません。

司法書士や税理士など専門家のアドバイスをもとに、冷静な判断で家族信託の活用を検討することをおすすめします。


ディアパートナー行政書士事務所では、国内有数の家族信託実績を有する企業と業務提携しながら作業を進めますので、安全安心な全国トップ水準のサービスをご提供することが可能です。お気軽にお問い合わせ下さい。


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